テレビ・映画関係の仕事
テレビ・映画関係の仕事
スタントマンの仕事とは
スタントマンは映画やテレビなどで危険なシーンを俳優にかわって演じるのが仕事です。乱闘シーン、高層ビルや断崖からのダイブなどをこなすには、鍛え上げた肉体と訓練がモノをいいます。いろんなスポーツをマスターするのはもちろん、集中力や精神力も身につけておきたいところです。車を使うカー・スタントマン、時代劇で刀での斬り合いを演じる殺陣師など、専門分野を持つ人が多いようです。
スタントマンになるには
アクションタレントの養成所に入り、アクションシーンを演じるのに必要な訓練を受けましょう。スタントマンに弟子入りして、撮影現場でアシスタントをしながら覚える、という昔ながらの方法もあります。演技力やスター性を発揮して、アクションスターになるのも夢じゃないかもしれません。
芸能マネージャーの仕事とは
芸能マネージャーは俳優やヴォーカリスト、タレントなどの生活や芸能活動を管理・監督し、またサポートもするのが仕事です。担当するタレントのイメージをつくり、PR戦略を立て、プロデューサーなどに売り込みます。テレビ番組やイベントなどへの出演スケジュールを調整したり、タレントに実力をつけるために歌やダンス、演技のレッスンの手配もします。タレントの心強い相談役でもあります。ひとりの専属になるよりも、数人のタレントを担当することがほとんどのようです。
芸能マネージャーになるには
専門学校や大学を卒業して、芸能プロダクションに就職します。売れっ子を何人も育てれば、独立して自分の芸能プロダクションを設立することも可能です。
映画配給の仕事とは
映画配給は外国でつくられる映画情報をキャッチして、製作者から日本国内での上映権利を買いつけてくるのが仕事です。配給する映画の上映館を決め、ポスターやチラシをつくったり、予告編をテレビや映画館で流したり、新聞や雑誌に広告や記事を載せて宣伝するのも仕事です。主演俳優や監督を招いて、宣伝活動をしてもらうこともあります。
映画配給になるには
まず、映画配給会社に入りましょう。そのためには大学や映画関係の専門学校を卒業したほうが有利です。自分で会社を設立したり、フリーで活躍する人もいます。外国の映画を理解し、配給の交渉をするには、英語などの外国語が得意なほうがいいでしょう。映画を製作している国々についての、政治や経済、文化などの幅広い知識も必要です。
特殊メイクアップアーティストの仕事とは
特殊メイクアップアーティストは、たとえばキズあとや怪物、宇宙人などの姿を、リアルに作り上げる仕事です。化粧品や石膏、シリコン、薬品などいろいろな素材を使って、俳優の顔や体に「特殊な」メイクをします。SF映画やホラー映画、演劇、テレビ番組、CMなどで活躍しています。
特殊メイクアップアーティストになるには
大学・短大などで造形美術を学びます。卒業後、SFX(特殊撮影)を得意とする映像系の会社、特殊メイク部門のある造形美術会社などに入って技術を身につけるか、フリーの特殊メイクアップアーティストに弟子入りをします。特殊メイクアップコースやSFX特撮コースのある専門学校で技術を学ぶこともできます。SFXの本場・アメリカで勉強するのもいいでしょう。
美術スタッフの仕事とは
美術スタッフはテレビや映画、演劇で視覚的な部分を担当します。美術の仕事には、町並みまで本物そっくりにつくってしまう大道具をはじめ、小道具、衣装、特殊効果などがあります。小道具やテーブルや壁の絵など持ち運びできる道具類を、衣装は出演者の衣装を、それぞれ借りてきたりつくったりします。これらの仕事をスタイリストが担当することもあります。特殊効果は、本物みたいに雨や雪を降らせるなど、特殊な仕掛けをつくります。
美術スタッフになるには
美術系の大学や短大、専門学校などで基礎を学び、美術制作会社やテレビ番組、映画制作会社などでアシスタントから始めます。有名な美術監督や美術プランナーに弟子入りする方法もあります。
照明スタッフの仕事とは
照明スタッフは映画やテレビ番組から、舞台、ライブまで、人物やセットにライトを当てて、人物の表情やその場の雰囲気をより効果的に引き出すのが仕事です。映画監督やディレクター、演出家の演出意図に従い、照明方法を考えて器具を操作します。主にデザイナーが考えたプランをオペレーターが操作します。ジャンルによって方法や技術がちがいます。
照明スタッフになるには
映像系、芸術系の専門学校などで照明について勉強します。卒業後、映画、舞台など、自分が希望するジャンルができる照明専門会社や映画制作会社、番組制作会社などに入ります。仕込みの手伝いをしながら、色の組み合わせ方や照明器具の扱い方を覚えていきます。
映像編集者の仕事とは
映画やテレビドラマなどは、撮影場所や時間帯などの関係で、撮影はシーンごとに行われます。このようにバラバラに撮影された映像から使う部分を選び、脚本に従って並びかえて、ひとつの作品にするのが映像編集者の仕事です。細かくて複雑な作業なので根気がいるし、徹夜が多いので体力的にもハードです。映画のフィルム編集と、テレビ番組などのビデオ編集があり、機械の操作方法など、必要な技術が少し違います。
映像編集者になるには
映像系、放送芸術系の大学や専門学校で基礎を勉強して、テレビ局や映像制作会社などに就職するのがふつうです。会社で実力をつけてフリーになることも可能です。コンピューターを使って、映像を加工する技術も求められます。
演出家の仕事とは
演出家は台本をもとに効果的な演出プランを考え、そのイメージをスタッフや俳優に伝えて、舞台をつくり上げるのが仕事です。舞台上の責任者です。自分で台本を書く人も多いようです。公演にかかわる人たちをまとめるには、強力なリーダーシップと細かい気配りが必要です。
演出家になるには
演劇や映画をたくさん見て、ストーリー構成や演出方法を学び取りましょう。大学や演劇系の専門学校で、演劇理論を学ぶこともできます。まずは学生時代に演劇部に入るか、劇団をつくって演出経験を積むのが一般的です。それから劇団の演出部に入ったり、自分の劇団をプロ化したりして活躍します。コンクールで受賞すると、有名になるきっかけとなります。
放送作家の仕事とは
放送作家はテレビ・ラジオ番組の台本を書く仕事です。コントやクイズを考える人、バラエティやドキュメンタリーの番組構成を考える人など、それぞれ専門分野があります。好奇心豊かで物知りな人が重宝がられます。徹夜になることも多く、肉体的にはかなりハードで、根性と気力が必要です。
放送作家になるには
決まった方法はありませんが、放送系の専門学校や養成学校で学ぶといいでしょう。講師は放送関係者が多いので、業界へのルートが早く開けるかもしれません。卒業後に放送作家の事務所に入って、助手をしながらプロデューサーや番組制作会社の人との人脈をつくる方法もあります。実力がなければ通用しない厳しい世界ですが、能力が認められれば指名を受けるようになります。
アニメーターの仕事とは
アニメーターはアニメーションの絵を描くのが仕事です。まず、アニメーション監督やアニメ作家の絵コンテをもとに、キャラクターの原画を作ります。次に、動きがなめらかにつながるように、少しずつポーズをかえたキャラクターを描きます。さらに、背景を描き、彩色をして、最後にそれらのセル画を重ねて撮影をします。セル画アニメの場合、これらの作業をそれぞれの担当者が行いますが、CGアニメの場合は、すべての作業をひとりの人がコンピューターで行います。また、セル画アニメでも、作業の一部をデジタル化しているパターンが多くなってきました。何十枚ものセル画を速く正確に描く能力だけでなく、コンピューターの技術も求められるようになってきました。
アニメーターになるには
アニメーター養成コースのある専門学校や美術系の大学・短大で、デッサンなどをしっかり学び、正確に模写する力をつけるとよいでしょう。また、これからはCGアニメが主流となっていくので、コンピューター技術と個性的なキャラクターをつくるセンスを身につけておくことも大切です。まず、アニメスタジオやアニメ制作会社などに入って働くのが第一です。アニメーターとして実力がついてきたら、自宅で仕事をすることも可能です。CGアニメ制作の技術を覚えて、脚本づくりからすべてひとりでこなせるようになれば、アニメーション作家としてデビューすることもできるかもしれません。
字幕翻訳家の仕事とは
字幕翻訳家は外国の映画作品のセリフやナレーションなどに、日本語の字幕をつけるのが仕事です。用意された言語台本をもとに、ぴったりの日本語に訳すのですが、人が読む速度(1秒間に4文字程度)を考えて、一度に12字×2行くらいの文章にまとめていきます。どこからどこまでを1枚の字幕にするかは、試写を見ながら区切って決めます。どんなに長いセリフでもかぎられた字数内で、読みやすくわかりやすい翻訳文にするには、何よりも日本語の表現力が必要になってきます。自分が専門とする言語の国の歴史や文化、生活習慣なども、しっかり勉強しなくてはなりません。劇場公開映画のほかに、ビデオやテレビ番組、資料映像などに字幕をつけることもあります。
字幕翻訳家になるには
学生時代から原書を読んだり、字幕に頼らないで洋画を見たり、留学したりして、会話体の言語を勉強するのがお勧めです。最後は日本語の勝負なので、たくさん本を読んで、言葉の知識といろいろな表現方法も身につけておきましょう。文学系、外国語系の大学・短大、専門学校に進むと勉強しやすいでしょう。字幕翻訳コースを設けている専門学校なら、専門知識と技術を学べて手っ取り早いです。基本的にフリーで働く仕事なので、まずはひとつの作品を翻訳して、洋画の日本語版制作会社や字幕翻訳家に見てもらうことが第一歩です。専門学校の中には、講師や学校が仕事を紹介するところもあるようです。
カメラマンの仕事とは
カメラマンは映画やテレビの製作現場で、映画監督やテレビディレクターがイメージして注文する映像を、フィルムやビデオにおさめるのが仕事です。ムービーカメラマンは、大きく映画カメラマンとテレビカメラマンに分かれています。映画カメラマンの場合、フィルムの性質をよく知っていることはもちろん、作品によっては撮影監督としての芸術的センスが要求されます。テレビカメラマンの場合、ドラマ、報道、スポーツなどの専門分野を持っています。たとえばスポーツ専門のカメラマンなら、ホームランなどの決定的瞬間を抜群のアングルで、より効果的にとらえる技術とセンスが求められます。教材ビデオなど、ビデオを専門に撮る人もいます。
カメラマンになるには
一般的には、映像関係の制作会社や撮影プロダクションに入ってカメラマンのアシスタントになるか、撮影監督やフリーカメラマンに弟子入りします。その時、映像関係の大学・短大、専門学校などを卒業していたほうが有利です。映画カメラマンならば、見習いとして働いた後、撮影助手を経験して映画の撮影方法を覚え、撮影監督になります。テレビカメラマンも、最初は見習いとして雑用からはじめます。そして、番組の製作現場で先輩からテレビ映像の収録方法を学び取っていきます。努力と実力が認められれば、カメラアシスタントを経てテレビカメラマンになれます。
テレビディレクターの仕事とは
テレビディレクターはテレビプロデューサーの企画に沿って、出演者やスタッフを動かして番組を制作するのが仕事です。放送作家やシナリオライター、美術スタッフやカメラマンなどスタッフとの打ち合わせから、撮影、ビデオ編集まで、制作にかかわるすべての現場の責任者です。カメラマンにカメラ割りやアングルの指示を出したり、俳優に演技指導をしたりします。情報系番組のディレクターの場合、取材の交渉から現場取材まで担当することもあります。人気番組を作るには、アイデアをたくさん持っていなければなりません。スタッフや出演者の能力を引き出す力や、不規則な勤務に耐えられる体力も必要です。
テレビディレクターになるには
テレビ局の社員としてのディレクターになるのは、テレビプロデューサーと同じく、狭き門です。大学を卒業して、テレビ局の採用試験に合格、制作部門に配属されることが必要です。アシスタントディレクター(AD)として経験を重ねてからディレクターになります。放送系の専門学校を卒業し、番組制作会社や制作プロダクションに入って、ディレクターになる方法もあります。まずはADを経験するのはテレビ局と同じですが、テレビ局から依頼される形で仕事をします。制作会社によって得意とするジャンルがあるので、どんな番組をつくりたいか考えたり、体力づくりもしておくといいでしょう。
映画監督の仕事とは
映画監督は依頼された、または自分の撮りたいテーマを1本の映画作品に仕上げるのが仕事です。脚本の依頼、出演者やスタッフの選択などはプロデューサーが行なうのがふつうですが、自分で人選したり脚本を書いたりする場合もあります。撮影に入る前に、撮影場所や衣装などについて、スタッフと話し合い、準備をします。クランクイン(撮影開始)すると、スタッフに指示を出しながら、出演者への演技指導をしたり、クランクアップ(撮影終了)した後も、フィルム編集や音楽・効果音の録音の立ち合いなど、完成するまでの作業は山ほどあります。アニメーションやSFX(特殊撮影)を使う場合は、アニメーション監督や特撮監督が、専門のスタッフを動かします。
映画監督になるには
映画監督になるには、いくつかの方法があります。一般的なのは、大学の映像学科や映画専門学校で勉強した後、映画制作会社や制作プロダクションに入り、先輩監督の助手をしながら助監督から監督へとなっていくパターンです。そこでヒット作を出し、自分の名前だけで映画会社などから依頼されるようになれば、独立も夢ではありません。また、最近は自主製作といって、自分たちで資金を集めて、撮りたいテーマで作品をつくる人も多いようです。機材はレンタルなどで安く借りることができます。完成した作品をコンクールに応募したり、自主上映したりして、監督デビューとなります。
テレビプロデューサーの仕事とは
テレビプロデューサーはテレビ番組をつくる時の最高責任者です。番組の種類はいろいろありますが、たとえばバラエティなら、企画を立てて、番組の内容や予算、スケジュールなどに合わせて、放送作家やスタッフを決めます。タレントに出演交渉したり、民放(民間放送)ならばスポンサーに働きかけて番組の制作費を獲得したりするのも仕事です。いい番組をつくって視聴率を上げるために、いろいろなアイデアを製作現場に与え、番組の宣伝方法も考えます。映画の場合も、映画プロデューサーがいて、テレビ同様、製作費を集めたり、監督やスタッフ、俳優を決めたりします。宣伝の指示や、上映する映画館の手配などもプロデューサーの仕事です。
テレビプロデューサーになるには
テレビ局の社員としてプロデューサーになるには、大学を卒業後、テレビ局の採用試験に合格して、制作部門に配属されなければなりません。大抵はアシスタントディレクター(AD)からスタートし、ディレクター、プロデューサーとステップアップします。ただし、テレビ局でプロデューサーになれる人はほんのひと握りです。最近では、専門学校で学んだ後に、番組制作会社や制作プロダクションに入って、プロデューサーになる人も多いようです。現場のADからスタートするのは同じですが、番組づくりをどんどんやらせてもらえる為、たくさんの経験を早く積むことができます。
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